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元SEがポケモンGO運営に思うこと

【ポケモンGO】大争奪戦!参加券はなぜ数量限定だったのか|スペシャルウィークエンド考察

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終わりましたね。スペシャルウイークエンド。
正確にはソフトバンクが残っているはずなので終わってませんが。

ところで、今回は数量限定で参加券を配布するという方法でイベントに参加できるトレーナーを限定してきました。

そのために大量買いや転売など、とても楽しいイベントだったにも関わらずマイナス面も目立つイベントにもなってしまいましたしね。

この数量限定の参加券方式、どうしてこうしなければならなかったのかを考えてみました。もちろん何の裏取りもない私見です。あしからず^^

スペシャルウイークエンドの目的は?

そもそも今回のイベントの目的はなんだったのでしょうか?

私はスポンサーに実利益のあるイベントの開催だと思っています。

スポンサーを継続してもらうこと、そして新しいスポンサーが増えることです。

それを基本として、参加券(=プレイヤー人数)を制限した理由は以下の3つだと考えます。

  1. スポンサーの作業負荷軽減
  2. 10時間イベントのアクセス量調整
  3. ポケモン交換の普及

一番の目的はスポンサーに実利益のあるイベントの開催

これまでスポンサーはトレーナーがポケストップを回すたびに広告料を支払ってきました。しかし店舗前に来てくれるからといって本当に売上に貢献しているかは怪しいものです。

それが今回はスポンサーの商品を購入する(ソフトバンクはアンケート)方法にしたことで、ポケモンGOによる売上増が明確な数字になって現れます。

もちろん純粋な利益が得られますし、ポケモンGOの影響力を図る目的も達成出来ます。影響力は参加券配布日当日の状況を見れば明らかだったでしょう。

実際にマクドナルドでは7月の売上が前年比26%増、来客数は9.8%増となりました。
売上の貢献は参加券のロコモコ夏セット以外の「炙り醤油ジャパン」と「スモーキーアメリカ」が好調だったこともあるので、どちらかと言えば来客数に貢献したと考えるほうがいいかもしれません。

参加券が数量限定の理由

1)スポンサーの作業負荷軽減

店頭での参加券受け渡し作業はイレギュラーであり、参加券の管理から配布方法のオペレーション教育までを考えると結構なコストと作業負荷になります。

スポンサーが大きなコストを掛けてまでやりたいイベントでなかったか、ポケモンGOの影響力をなめていたか、どうせ混乱するから数日で終わらせてやろうかと思っていたか。

いずれにせよ、リスクを取らずにテストイベントとして少しサンプルが取れればいいという構えであったと考えられます。

2)10時間イベントのアクセス量調整

大きなイベントを1日だけ、長時間やった場合にトレーナーがどのような動きをするか。その調査をするのが目的で、サーバーに負荷が掛からない程度のサンプル数が欲しかったというのが2つ目の理由です。

1日限定のイベントはコミュニティデイが毎月行われており、それも3時間限定ということもあって常にアクセス集中によるトラブルが起こっています。2月のミニリュウイベントでは長時間のサーバーダウンとなり、3時間延長の6時間イベントとなったほどです。

今回は激レアのアンノーンを引っさげ、10時間(10:00〜20:00)のイベントに挑戦しました。

もし全員参加にした場合、サーバーが耐えられないアクセス量になる可能性があります。

運営は今後のイベントに備え、実際に10時間イベントにした場合どれぐらいの時間アクセスする、プレイするのかを調査したかったのではないでしょうか。

調査に影響のないようにサーバーダウンしないプレイヤー数に限定しておき、そのプレイヤーがどれぐらいの時間プレイし続けたのか、どの時間にどれぐらいアクセスが集中したのかがわかれば今後のイベントの時間帯を決定する目安になります。

ちなみに私は三日間参加したのですが、どの日程も4〜5時間程度です。半分以下ですね。そんなトレーナーもけっこう居たように感じます。

3)ポケモン交換の普及

現在ナイアンティックが推し進めているフレンド機能、これをもっと使って欲しいという狙いもあるでしょう。タイミングとして参加者限定イベントは最高です。

ポケモンGOはリアルの仲間を増やして楽しむゲームにしていこうとしていますが、今回の参加人数を限定することで参加出来たトレーナーが参加出来なかったフレンドにプレゼントしてあげる状況が作れます。

実際にフレンドのために博士に送らず残している方も多いのではないでしょうか。

参加券の全員配布は物理的にも難しいんですよ

なぜ紙なのか

参加券は紙媒体によるQRコードを配布する方法を取りました。(ソフトバンクを除く)

本来ならアプリ内でスムーズに出来ればよかったでしょうが、それを整える時間はなかったのでしょう。

あるいはメインの目的がデータ量調査やポケモン交換の推進だった場合、今後しばらくはこのようなイベントの予定がなくスムーズな参加券配布の仕組みを整える必要がないのかもしれません。

そういった状況で様々な環境にあるスポンサーに対し、参加券を配布する方法として紙になったのは仕方がないでしょう。

ソフトバンクはメールによる配布となっていましたが、他のスポンサーはそれに対応できなかったと考えられます。

全員に配布すると参加券は980万枚X3日分!?

ポケモンGOのアクティブユーザー数は世界でおよそ1.4億人と発表されています。

そのうち日本人がどれぐらいいるのかですが、sensortower.comによるとおよそ7%がJapanと測定されています。単純にダウンロード数かもしれませんが目安として使ってみます。

1.4億人の7%は980万人。SEGAゲームスタイル研究所の調査では日本のスマホゲーム利用者数が3500万人弱*1などと言われていますので、スマホでゲームをしている人の3人に1人がポケモンGOをやっている計算です。

そんなに多いかな?wとは思いますがアクティブユーザー数の根拠も不明なのでここは無視して進めましょう。

もし仮に日本のポケモンGOユーザー数が980万人で、参加券が全員に行き渡るように準備するとすれば、各日程ごとに980万枚用意しなければならないことになります。
みんな絶対もらいに行きますからね。アクティブユーザーなら。参加できない可能性があってもw

イベント日程は三日間ですから、合計で2,940万枚の用意が必要です。そしてこれを配るための店頭作業が発生します。

スポンサーごとに振り分けられるとは言え、かなりの枚数です。
紙の厚さが0.1mmだとして、積み上げると2,940メートル!およそ3km!

たった三日間の週末イベントにしてはハリキリすぎじゃないでしょうか(笑)
印刷から保管、店舗への配布、店舗での保管管理、店頭での2940万回に渡る配布作業。

もう商品買わなくていいから勝手にやってくれって、私がスポンサーなら思いますね。

つまり、全員の商品購入に連動した紙の配布は物理的に無理だし、スポンサーにとっては費用対効果が合わないということです。

運営にとっても、スポンサーにとってもテストイベントなので、混乱するにしてもその終わりが見えている方が良かったと考えられます。

今回のスペシャルウイークエンドで売上に大きく貢献できたのであれば今後枚数を増やすこともあるでしょう。

ただけっこう盛り上がりましたし参加出来なかった人が次こそはと思っているはずですので、今回のような配布方法では混乱はさらに大きくなるはずです。

このままの配布方法で参加券の枚数だけを増やしても解決にはなりませんので、改めてイベントの方法を考える必要はあるでしょう。

*耳にした情報ではスポンサーが1枚当たり数円でナイアンティックに支払ってるとかも聞きますが、ここはちゃんと調べられていません。

新コミュニティデイ用の調査イベントだった可能性も

スペシャルウイークエンドはしばらくお休みし、今回得たデータをコミュニティデイに活かすのではないかと考えています。

コミュニティデイを10時間イベントにした場合、アクセスがうまく分散し通信障害が発生しない。そして参加出来るトレーナーが増えてみんなが喜ぶ本当のコミュニティ「デイ」になる。そんな具合です。

しばらく無料の10時間コミュニティデイが実施され、将来有料化したとしても参加券配布の仕組みが整ったころでまだまだ先の話でしょう。

ソフトバンクはサーバーダウンさえしなければメール配布という優れた配布方法でした。
これを飲食店系スポンサーが自前でやるのは困難なのでナイアンティックがフォローする必要があるでしょうが、イベント対象品の販売ページを立ち上げ、購入後にQRがメールで配布されればすんなりいくはずです。

スポンサー課金をしてコミュニティデイを一日楽しむということが普通になる日が来るかもしれませんね。

しばらくスポンサーイベントは無い

ナイアンティックとスポンサーにとって、スペシャルウイークエンドはたくさん得るものがあったイベントだったと思われます。

これを次に繋げるためには準備期間が必要でしょう。

ですのでしばらくスペシャルウイークエンドは実施されないと思いますがあのナイアンティックのことですから、対策もなくイケイケドンドンでやってしまうのではと心配です。

スポンサーはポケモンGOで儲けたい

ナイアンティックはスポンサーを増やしたい

この思惑が今後どのようにゲームのシステムやイベントに現れてくるのかが不安でもあり楽しみでもあります。

我々プレイヤーはゲーム内課金ではなく普段の生活消費で課金出来るようになれば事実上完全無課金でプレイできますからね。
Amazonや楽天がスポンサーになったらいいのにw

 

というわけで、話は広がりましたが参加券が数量限定だった理由の考察でした。

 

追記:フレンド機能で課金要素を増やす可能性も

思いついたのでついでに。

フレンド機能を課金に繋げる可能性を懸念しています。

スポンサー課金イベントがしばらくないとすれば、今一押しのフレンド機能に課金要素をぶち込んでくるのではないでしょうか。

例えば「キラポケモンの確率を上げる道具」とか。キラポケモンは交換した両方に出現しますから、自分も欲しい上に恋人や孫からおねだりされたらうっかり課金してしまいそうです。

恋人へのプレゼントや子供の塾代には糸目をつけない心理をついた例の手法ですね。

「大切な人へのギフトボックス」とかどうでしょうか。フレンドに贈るときにギフトボックスに入れてプレゼント。いつまでも大切に置いておけます。コメントも入れることが出来ます。(ポケモンも?)もちろんギフトを買うのは贈る側です。

懸念、と最初に言いましたがこの方法なら気持ちよく課金できるかも^^

 

なんだか、いくらでも儲ける方法がありそうなゲームですね。

それではまた。

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*1:15歳〜69歳、2017年12月調査